施設見学でミスマッチを防ぐ
施設を見学することにはメリットがある
特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホーム、介護老人保健施設など、介護施設と呼ばれる施設の種類はさまざまです。ノーリフティングケアを導入している施設への転職を考えているならば、転職を決めてしまう前に実際に導入している施設の見学を行うことをおすすめします。
見学の際のメリットは、「施設の役割」「全体の雰囲気」「介護サービスの質」「職員の数や働く様子」がわかることです。施設でどのような介護サービスを提供しているかを正しく認識しておくことで、転職のミスマッチを引き起こすリスクを大幅に軽減できます。ミスマッチが起きてしまう原因の多くは、事前の調査がほとんどなくイメージのみで転職してしまうことです。施設見学ですべてを知ることはできないとしても、実際に現場を見ることで転職後の仕事のあり方をイメージできるようになります。パンフレットや求人情報では表現しきれない現場の雰囲気も、その場にいるからこそ感じられるものです。業務を妨げない程度に介護の様子を見学すれば、介護サービスの質や抱えない介護の有無についてもある程度把握できます。介護職員が働く様子などから感じられるものもたくさんあります。ハードワークが当たり前の職場では、職員が疲れてピリピリしていることが常態化している場合もあります。
見学の際のチェックポイント
施設見学を行う際には、「職員の態度や表情」「利用者に対する職員の接し方」「利用者の様子」「施設内の衛生状態」の4つを意識的にチェックしてみましょう。
職員の態度が悪かったり表情が暗かったりするならば、職場になにか問題がある可能性も考えられます。見学者がいてもそのような様子を気にせず見せるような職場は要注意です。管理職が部下にどう接するかも可能であれば見ておきたいポイントです。
職員が利用者やその家族にどう接しているかも重要なチェックポイントです。その施設の職員と自分が一緒に働いている場面をイメージしてみてください。利用者の様子からも、その施設の職場としての質を感じ取ることができます。手が回らず放置されている人や困っている人が見当たらず、利用者が穏やかに過ごせている様子がわかるなら、質の高い介護サービスを提供できている施設と判断できるかもしれません。
見学で施設内を歩く際には掃除が行き届いているかをチェックしましょう。水回りや共有スペースが汚れていたり散らかっていたりするならば、そこまで手が回っていない可能性があります。施設を見学するときは少し厳しい目で各項目をチェックしてみましょう。
見学を申し出にくかったりスケジュール調整ができなかったりするならば、転職エージェントに頼んでおくことも可能です。転職前後はなにかと慌ただしいものですが、失敗して後悔しないためにもぜひ施設は見学しておきましょう。